投資

NISA開始後の値動きのクセについて

  1. 株価動向
    • 1月12日、日経平均株価は前日比527円高の3万5577円で引け、5営業日続伸し、34年ぶりの高値を更新。
    • 年初の不安が払拭され、テクニカル的には2月もしくは4月末まで堅調な動きが期待される。
  2. 新NISAと円安効果
    • 新NISAによる円安効果が株価の動きに影響している可能性がある。
    • 昨年の日経平均上昇データから、月初の方が調子が良い傾向があり、新NISAの引き落とし日(1日・10日・15日)との関連も指摘されている。
  3. 1月12日の動き
    • 1月12日は新NISAの引き落とし日であり、SQ(特別清算指数)決済日でもあった。
    • これが踏み上げ相場につながり、目先は一服する可能性が高い。
    • 1月17日・18日あたりの動向が注目されている。
  4. ETF「オルカン」への資金流入
    • 「オルカン」タイプのETFに資金が流入しており、これは積み立てではなく、火曜日の買い付けが多い。
    • 外国株の投資信託の購入は時差の関係で火曜日が多く、今後は火曜日・水曜日に為替が弱くなる可能性がある。
  5. 外国人投資家の動向と為替ヘッジ
    • 為替はドル円だけ見ればドル高だが、ドルインデックスはむしろドル安ぎみで、「円の独歩安」が起きている。
    • 外国人投資家は日本株224兆円を保有しており、TOPIXが3割上昇して300兆円レベルに拡大。
    • 外国人は円安の中で為替ヘッジをしており、これは保守的な動きで、日本円の為替ヘッジにより短期金利分の利益が得られる。
  6. 外国人の為替ヘッジと影響
    • 外国人が為替ヘッジを行っていると考えられ、為替ヘッジが売り増しを引き起こしている可能性がある。
    • 300兆円の保有に対して相当程度は為替ヘッジが行われており、1日1~2%の値動きがあれば大きな金額が動く。
  7. バフェット効果と株高の相場つき
    • ウォーレン・バフェット氏来日後の昨年4月から6月に見られたように、「株高→円売り→(それを好感して)また株高」という相場つきが強くなりうる。
    • 株高が途切れればこの動きは止まるが、株高になれば「2日連続大幅高」のような相場が発生する可能性がある。
  8. 世界銀行とIMFの見通し
    • 世界銀行は日本の成長率見通しを引き上げ、IMFも今月末には世界経済見通しをアップデートする見込み。
    • IMFWの日本の経済見通し引き上げに伴い、その後2カ月間ぐらいは外国人が買いに来る傾向があり、4月まで外国人買いで日本株高に期待が出てくる。
    • 大幅な株高と円安のスパイラルも発生しうることに注意が必要。
  9. 市場傾向と四半期初の相場の動向
    • 過去の傾向から、「前年末までよく上がると、年初に利食われる」というパターンがあり、今年もそれに従い反発相場が展開している。
    • 四半期末(3・6・9・12月)の最後の5営業日は自己株買いが自粛され、大納会まで自己株買いが見られなかった。四半期初が相場のボトムになりやすい。
  10. 日経平均と信用期日の影響
    • 日経平均は7月3日が高値で、制度信用の期日が重かったが、これが緩和されてきた。
    • 個別銘柄も高値をつけた日付順に、直近で安値をつけて底入れしており、信用期日が重い銘柄の一覧も示されている。
  11. 騰落レシオと将来の株高の見通し
    • 東証プライムの騰落レシオは1月30日頃に130%ぐらいまで上昇する見込み。
    • 将来的な展望として、騰落レシオがいったんピークアウトして安定するか、140%台に乗って1カ月くらい株高の余韻が残るか、2通りの可能性が考えられている。