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ブタの腎臓移植手術、米ボストンで成功
アメリカ東部のボストンに位置するマサチューセッツ総合病院が、遺伝子を改変したブタの腎臓を末期腎不全の男性患者に移植することに成功したと21日に発表しました。
これまでに脳死者からの臓器移植の例はあったものの、生きた患者にブタの臓器を移植するのは世界で初めての試みとされます。
手術を行ったマサチューセッツ総合病院の河合達郎医師は、「この移植は臓器移植をより容易にし、将来的には人工透析がある」と述べ、その意義を語りました。
移植されたブタの腎臓は、アメリカのバイオ企業であるイージェネシスが提供。遺伝子による拒絶反応を抑制し、感染症を引き起こす恐れのある特定のウイルスを不活性化させるなど、移植手術に際してのリスクを最小限に抑えています。
患者はリチャード・スレイマンさん(62歳)で、手術は16日に4時間にわたって行われました。スレイマンさんの経過は良好で、近日中には退院する予定だそうです。彼は声明で、「この移植は多くの人の希望になると考え、手術に同意した」と述べました。