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【相場に魅入られた男たち:マーケットの狂気と栄光】第3回:現代日本の覇者、cis〜230億を築いたゲーマーの「無感情な純粋順張り」〜

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「上がっている株を買う。下がっている株は買わない。買った株が下がったら売る。ただそれだけ。」 ——cis(シス)

もし彼が「今からこの銘柄を買う」とSNSで呟けば、日経平均すらも動くと言われる男。 現代の日本市場において、彼の名を知らないデイトレーダーはモグリと言っても過言ではない。 個人投資家でありながら、たった一人で数百億円を動かすカリスマ、cis(シス)。

元手300万円からスタートし、230億円以上の巨富を築き上げた彼の軌跡は、一見すると華やかな「現代の錬金術」に見える。しかし、その圧倒的なパフォーマンスの裏には、常人の理解を超える「感情の欠落」とも呼べるほどの、恐るべき相場への狂気が潜んでいた。

光と影:230億の資産と、ディスプレイの前の「ゲーマー」

cis氏のルーツは、金融工学でも経済学でもなく「オンラインゲーム(ウルティマオンライン)」や「パチンコ」にある。彼は学生時代から、勝つための確率と期待値を極限まで追求する生粋のゲーマーであった。

2000年代初頭、彼は約300万円の資金を元手に株式投資の世界へ足を踏み入れる。初期こそバリュー投資(割安株投資)で資産を減らしたが、「相場をゲームと同じように、確率と期待値だけで捉える」というスタイルに変更してから、彼の資産は爆発的に膨れ上がった。2005年のジェイコム株大量誤発注事件では、わずか数十分で約6億円の利益を叩き出し、一躍伝説となる。

彼が持つ最大の「狂気」、それは**金銭感覚の完全な麻痺(あるいは高度な適応)**である。 彼は一日のトレードで数億円を失うことも珍しくない。常人ならば発狂し、胃に穴が開くような暴落に巻き込まれても、彼は淡々と損切りボタンを押し、「今日は負けたな」と呟きながら、そのままオンラインゲームに興じるのだ。

彼にとって、モニターに表示される何十億という数字は、リアルな現金ではなく、単なる「ゲームのスコア」に過ぎない。この圧倒的なまでの「無感情」こそが、相場の恐怖と強欲に呑まれない彼の最大の武器なのである。

核心的思考:相場をハックした「3つのシンプルすぎる手法」

彼の著書『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』でも語られている通り、彼の手法には複雑なインジケーターも高度なマクロ経済分析も存在しない。

1. 純粋無垢な「順張り」

彼は「安く買って高く売る」という常識を否定する。彼の基本は**「高く買って、さらに高く売る」**ことだ。 市場で今まさに買われている(資金が向かっている)ものに飛び乗り、勢いが止まったら即座に降りる。相場の「熱狂」そのものを利益に変えるのだ。

2. 「ナンピン」の絶対的否定

彼は「ナンピン(買い下がり)は最悪のテクニックである」と断言する。 買った銘柄が下がるということは、自分の予測が外れたという「事実」でしかない。そこに資金を追加するのは、自らの過ちを認められず、致命傷を広げる愚行であると切り捨てる。

3. 光の速さの「損切り」

彼のトレードは勝率が高いわけではない。3割勝って7割負けるような日もある。それでも資産が増え続ける理由は、見切りをつけるスピードが異常に速いからだ。「下がったら売る」というシンプルなルールを、一切の躊躇や希望的観測を交えずに、機械の如く実行する。

現代への教訓:情報過多の時代に「値動き」だけを信じ抜けるか

SNSやニュースで毎秒のように情報が飛び交う現代において、私たちは「なぜ下がったのか」「どこまで上がるのか」という理由を探し求めてしまう。 しかし、cis氏は「理由は後からついてくる。目の前の値動き(価格)こそが唯一の真実である」と教えてくれる。彼の生き様は、不要な情報を削ぎ落とし、ただ目の前の現実だけを受け入れることの難しさと、その先にある桁違いの栄光を見せつけている。


私自身、デイトレード日経225先物という戦場で日々勝負をしています。cis氏が相場というゲームに本格参戦した初期資金も約300万円。何十億というスコアを叩き出した彼の軌跡には、現役のトレーダーとして背筋が伸びる思いがします。

彼の手法は「順張り」と「損切り」という、言葉にすればあまりに単純なものです。しかし、実際に日経先物の板の前に座り、上下に激しく振られるチャートを前にした時、この「単純なルール」を無感情に実行し続けることがいかに困難か、身をもって痛感しています。

トレードにおける「希望的観測」や「恐怖」といった不要な感情を削ぎ落とし、純粋なルールの執行者になるためものです。