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【対象外】四日市・地下駐車場160台水没──保険も補償も届かない現実

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先週末、三重県四日市市を襲った記録的豪雨。
その爪痕は、街の中心にある巨大地下駐車場「くすの木パーキング」にも深く刻まれました。

地下1階と2階、合わせて500台収容可能なこの駐車場。
しかし今、その一角は“海”と化し、160台以上の車が水に沈んだまま。
地下2階は完全に水没、地下1階も半分まで水が押し寄せています。

「海のような水が流れ込んだ」
現場で話を聞くと、利用者の方は淡々とこう語っていました。
> 「あれだけの水が海のように流れてきたら、もう仕方ないですよ」

排水作業は13日朝から休みなく続いていますが、完了までにはまだ数日かかる見込み。
周辺のレンタカー店には「長期で借りたい」という問い合わせが殺到しているそうです。

補償の壁──自賠責ではカバーされない
ここで浮かび上がるのが補償問題。
自賠責保険はあくまで人身事故のための保険であり、車両の水没は対象外。
任意保険の中でも「車両保険」に加入していなければ、保険金は下りません。

全国の車両保険加入率は47.2%。
つまり、半数以上の人は今回のような被害で補償を受けられない可能性が高いのです。

駐車場側の対応は?
管理会社によると、当時は急激な雨で止水板を上げる暇もなく、職員は安全確保のため退避。
非常用ポンプも稼働しましたが、一気に流れ込む水には追いつかなかったとのこと。

複数の入口から雨水が侵入し、地下2階は完全に沈没。
金曜夜の時点で40〜50台が地下2階にあった可能性が高いといいます。

今回の件は「想定外の豪雨」という自然災害の恐ろしさと、
都市インフラの脆弱さ、そして保険制度の限界が一度に露呈したケースだと感じます。

もしあなたが都市部で地下駐車場を利用しているなら、
「車両保険に入っているか」と「駐車場所のリスク」は今すぐ確認しておくべきかもしれません。

水は引いても、残るのは泥と匂い、そして補償の壁。
この現実を、私たちは他人事にしてはいけないと思う。