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🏥医療か、経営か──“赤字病院”が突きつける日本の医療の限界《新潟》

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2024年度、新潟県内の病院が過去最大の赤字を記録。 県立病院は46億円、新潟市民病院は16億円、JA新潟厚生連は30億円──。 医療の最前線で何が起きているのか。現場の声と経営の実態に迫ります。

📉なぜ病院が赤字になるのか?

  • 物価高騰:医療機器や薬品、水光熱費が高騰。5年間で水光熱費は1.5倍に
  • 人口減少・受診控え:患者数が減少し、診療報酬収入が減る
  • 診療報酬制度の限界:入院が長期化すると報酬が下がる仕組み

「制度そのものが破綻しかねない」──JA新潟厚生連・塚田理事長の言葉が重く響きます

🏥医療現場のリアル:救急・手術・赤字

救急外来

  • 受け入れ件数は2年で約2倍に
  • 看護師:「やりがいはあるが、技術も知識も常に試される」

膝の人工関節手術(単顆置換術)

  • 器材費:約30万円
  • 診療報酬:約70万円
  • 利益:約40万円 → ここから人件費・設備費をまかなう

脱腸の処置

  • 利益:約1万5000円
  • 手術や処置によっては赤字になる医療行為も存在

🧠病院の取り組み:患者と組織を守るために

  • 病床稼働率の向上:入院の長期化を防ぎ、診療報酬の減少を抑える
  • チーム連携:医師・看護師・ソーシャルワーカー・事務職員が連携し、退院・転院を調整
  • コスト削減:医療機器や薬品の見直し、消耗品の管理

「医療は使命感だけでは続けられない。組織の維持がなければ医療も展開できない」──塚田理事長

🏛公的支援と制度の限界

  • JA新潟厚生連には県と6市から約19億円の支援
  • それでも赤字は30億円
  • 村上総合病院は分べん休止、佐渡総合病院は放射線治療終了、松代病院は無床化へ

🗣病院長のメッセージ

〈新潟医療センター・吉澤病院長〉 「世界でも例を見ないほど安価で高品質な医療を維持するには、国民全体が医療を守る意思を示す必要がある」

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