👻『ゲゲゲの鬼太郎(第2作)』:妖怪より怖いのは人間の欲望だった
📝導入:昭和の闇に妖怪が立ち向かう“社会派ホラー”
1971年10月7日からフジテレビ系列で放送された『ゲゲゲの鬼太郎(第2作)』は、水木しげる原作の妖怪漫画をアニメ化したシリーズ第2弾。第1作(1968年)に続き、東映動画が制作を担当。全45話が放送され、カラー化・社会風刺の強化・恐怖演出の深化など、シリーズの中でも特に“異質”で“濃厚”な作品として知られています。
📖あらすじ:妖怪と人間の境界線が揺らぐ時代
主人公・鬼太郎は、幽霊族の最後の生き残り。人間社会に潜む妖怪たちの悪事を阻止するため、目玉おやじやねずみ男、猫娘たちとともに戦う。だが第2作では、妖怪よりも人間の欲望や愚かさが問題の根源として描かれることが多く、鬼太郎は“人間の闇”にも向き合うことになる。
🌟魅力ポイント:昭和の“社会派ホラー”としての完成度
- 恐怖演出の深化:第1作よりもホラー色が強く、怪奇描写やBGMの不気味さが際立つ。
- 社会風刺が濃厚:公害、都市開発、教育問題など、当時の社会問題を妖怪の視点で描く。
- キャラの進化:猫娘が美少女化、ねずみ男の狡猾さが増すなど、キャラクター性が強化。
🎬制作情報
- 原作:水木しげる
- 制作:東映動画
- キャラデザイン:高橋信也
- 脚本:雪室俊一、辻真先、伊東恒久 ほか
- 演出:芹川有吾、高見義雄 ほか
- 音楽:いずみたく
- 主題歌:「ゲゲゲの鬼太郎」歌:熊倉一雄
- 放送期間:1971年10月7日〜1972年9月28日
- 話数:全45話
🧭まとめ:妖怪が映す“人間の業”を描いた異色作
『ゲゲゲの鬼太郎(第2作)』は、単なる妖怪退治ではなく、人間社会の歪みを妖怪の目で見つめるという、昭和アニメ史の中でも特に思想性の強い作品。鬼太郎はヒーローでありながら、時に人間に絶望し、時に希望を見出す存在として描かれます。