2025年の夏、日本列島は猛暑に包まれ、私たちの食卓にもその影響がじわじわと広がっています。 先週発表された野菜の平均価格を見ると、トマトとにんじんが平年より約20%高騰。一方で、キャベツやレタスは逆に手ごろな価格に。 この違い、いったい何が起きているのでしょうか。
📈 野菜価格の最新トレンド(8月4〜6日調査)
野菜 | 平均価格(1kg) | 平年比 | 備考 |
---|---|---|---|
トマト | 816円 | +19% | 高温・少雨で出荷減少 |
にんじん | 589円 | +17% | 同上 |
キャベツ | 160円 | −11% | 生育順調、出荷安定 |
レタス | 415円 | −18% | 適度な雨で育成良好 |
猛暑の影響は品目によって異なり、価格にもばらつきが出ています。 特にトマトとにんじんは、主産地での高温と少雨により出荷量が減少し、価格が上昇。 一方、キャベツとレタスは生育が順調で、価格が下がるという“逆転現象”が起きています。
🛒 消費者にうれしい「キャベツ増量」
都内のカット野菜メーカーでは、キャベツやレタスを使った商品を通常より20%増量して販売中。 価格は据え置きで、8月末までの期間限定。 千切りキャベツなども対象で、ちょっと得した気分になれるこの動き、見逃せません。
🌱 生産現場の猛暑対策
野菜の安定供給を支える農家の工夫も光っています。
対策① こまめな水やり(長野県・軽井沢町)
高原地帯の寒暖差を活かしてキャベツを育てる荒井芳光さんは、例年より頻繁な水やりで平年並みの収穫量を維持。 「例年と同じ条件に持っていくには手間がかかるが、臨機応変に対応したい」と語っています。
対策② 暑さに強い品種(東京・江戸川区)
小原英行さんは、学校給食向けにコマツナを生産。 6年前から暑さに強い品種を導入し、収穫量は2倍以上に。 「毎年チャレンジしても暑さの影響は大きいが、安定した出荷を目指したい」と話しています。
🧠 専門家のアドバイス
東京農業大学の藤島廣二名誉教授は、「野菜は天候による変動が大きい。高いものもあれば安いものもある。冷凍野菜なども選択肢に入れて、よく見て選ぶことが大切」と語ります。
また、「消費者が価格の変化をすべて覚えるのは難しい。店側も情報提供の工夫が必要」と、小売業者への提案も。
🍽️ まとめ:選ぶ力が、食卓を守る
猛暑が続く中、野菜の価格は日々変動しています。 でも、安い野菜もある。工夫して育ててくれている人もいる。 だからこそ、私たち消費者も「選ぶ力」を持って、賢く食卓を守っていきたいですね。