今回は、株式投資の中でも比較的リスクを抑えながら、着実に資産を増やしていくのに有効な「割安株(バリュー株)投資」について、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。「なんだか難しそう…」と思っている方も、ご安心ください! じっくりと、その魅力と基本的な方法を見ていきましょう。
割安株(バリュー株)ってどんな株?
簡単に言うと、企業の価値に対して、株価が割安に評価されている株のことです。例えば、業績は安定しているのに、何かのきっかけで一時的に株価が下がってしまっているような企業が挙げられます。
まるで、掘り出し物を見つけるようなイメージですね! その企業の本来の価値が見直されれば、株価が上昇する可能性を秘めているのが、割安株の魅力なんです。
どうやって割安株を見つけるの?【初心者向け7ステップ】
ここからは、具体的な割安株の見つけ方を、7つのステップに分けて解説していきます。
株価指標や企業の財務状況などを分析して、本来の企業価値よりも株価が低い銘柄を探します。
ステップ1:財務諸表の基本を理解する
企業の健康状態を知るために、財務諸表はとっても重要です。特に、以下の3つの書類の基本的な見方を知っておきましょう。
- 貸借対照表(BS): 企業が持っている資産(お金や建物など)、負債(借金など)、純資産(返済不要のお金)を示しています。
- 損益計算書(PL): 一年間の企業の収益(売上)と費用、そして最終的な利益を示しています。
- キャッシュフロー計算書(CF): 企業のお金の流れ(入ってきたお金と出て行ったお金)を示しています。
最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ慣れていきましょう。
ステップ2:割安性の「ものさし」を知る(投資指標)
株価が割安かどうかを判断するために、いくつかの「ものさし」となる指標があります。代表的なものを紹介します。
- PER(株価収益率): 株価が、その企業の1年間の利益の何倍になっているかを示す指標。一般的に、PERが低いほど割安とされます。
- PBR(株価純資産倍率): 株価が、その企業の解散価値(もし会社を解散した場合に残るお金)の何倍になっているかを示す指標。PBRが1倍を下回っている場合は、解散価値よりも株価が低いということになります。
- 配当利回り: 株価に対して、1年間にもらえる配当金の割合を示す指標。配当利回りが高い株は、安定した収入が期待できます。
これらの指標を組み合わせて、総合的に判断することが大切です。
ステップ3:業界と企業を分析する
ただ数字を見るだけでなく、その企業が属する業界の状況や、企業のビジネスモデルの状況などを理解することも重要です。
- その業界は今後成長するのか、衰退するのか?
- その企業は、どんな強みを持っているのか?(ブランド力、技術力など)
- 一時的な要因で株価が下がっているだけなのか?
ステップ4:定性的な情報もチェックする
数字だけでは見えない情報も大切です。
- 企業のニュース をチェックする。
- 企業の IR情報(投資家向け情報)を見てみる。
ステップ5:スクリーニングツールを活用する
証券会社のウェブサイトや、 情報サイトには、PERやPBRなどの条件で銘柄を絞り込むことができるスクリーニングツールがあります。これらを活用することで、効率的に割安株を探すことができます。
ステップ6:ポートフォリオを組んで分散投資をする
一つの銘柄にを集中させるのはリスクが高いです。複数の割安株に分散してすることで、リスクを抑えることができます。また、異なる業種の株を組み合わせるのも有効です。
ステップ7:購入後も油断しない!定期的な見直し
株を買ったら終わりではありません。企業の業績や市場の状況は常に変化します。定期的に保有している株をチェックし、投資を継続するべきか、売却するべきかを判断する必要があります。
割安株投資の注意点
割安株投資 にはメリットもありますが、注意しておきたい点もあります。
- バリュートラップ: PERやPBRが低いからといって、必ずしも株価が上がるとは限りません。業績が低迷しているなど、株価が上がらない理由がある場合もあります。これを「バリュートラップ」と呼びます。
- 市場全体の動向: どんな割安株でも、市場全体が大きく下落する局面では、株価が下がる可能性があります。
- 情報収集と分析の重要性: 割安株投資は、情報収集と分析が不可欠です。